初めてできた祖父母

結婚相手には祖父母が3人いると聞いて

人知れず喜んだ自分がいた。


ところが、結婚式の1週間前に
その中のひとりが亡くなった。


自分の出生のとき祖父母3人が

私の出生年を真ん中に

3年連続で亡くなっている。

私は祖父母に縁がない…

だから亡くなってしまったのだろうか…

関係ないといえば関係ないのだが

これまた人知れず自分を責めてみた。


私は「前の世代と引き換え」に生まれてきた。

そんな気持ちがずっとどこかにあった。


そんな私にも二人

「おじいちゃん」「おばあちゃん」

と言える祖父母ができた。


親戚一同で海に旅行に行った時

海岸に出る石段をゆっくりと登ろうとしていた

おじいちゃんの手を引いたことがある。

その手はシワシワで小刻みに震えていた。

石段を登る瞬間だけ

おじいちゃんの手にグッと力が入る。

私もその時、少しだけ力を入れて握りかえした。


うれしかった。

今はその祖父母も亡くなった。

私の中で一つの世代が終わったことを

リアルに感じる。

いずれ私にもその日がくる。


その時までに

「どんな母」で

「どんな姑」で

「どんな祖母」でいたいか。

シワシワで小刻みに震えていたおじいちゃんの手が

今でも何かを伝えてくれてる気がする。

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文字をデザインする。 人をデザインする。 「生きる」をデザインする。